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■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1328(2024年8月21日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
史上最大の下げ幅を記録した今回の暴落ですが、理由の一つに米景気後退への懸念がありました。
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<このメルマガの目的>
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◆今週のテーマ◆
「引き続き増加する米企業の倒産」
US Bankruptcy Courtsによれば、2024年6月末時点で直近12か月の企業倒産件数は、前年同期比で4割も増加した。3か月前と同じ増加率だ。
下記がChapter別の件数と合計数である(カッコ内は前年同期の数値)。
Chapter 7 11,627件(8,719件)
Chapter 11 8,341件(5,577件)
Chapter 13 1,592件(1,177件)
その他 500件(251件)
合計 22,060件(15,724件)
Chapter 7は日本の破産に相当する清算型の手続きだが、前年同期比で33%増加。一方、Chapter 11は日本の民事再生法に相当するが、こちらは50%も増加した。
また、2024年3月時点の合計件数と比較しても、9%ほど増加している。米国企業の倒産の増加基調は続いていることがわかる。
この傾向は今後も続くのだろうか?
米国で過去に大統領選があった年の景気状態を調べると悪くないことがわかる。1924年〜2020年の間で、米大統領選があった年のGDP増加率の平均は3.2%、中央値は4.1%である。
この中には、1932年の大恐慌も含まれており、GDPはマイナス13%だった。また、リーマンショックがあった2008年、コロナ禍の2020年もマイナス成長であった。
2024年は1.5〜2%の成長が予測されている。今後、FRBが利下げをするのかどうかでこの数値は変わってくるはずだ。
まずは、9月の利下げが本当に行われるのか?利下げ幅は0.25%なのか、それとも0.5%になるのか?
そして、11月の大統領選。
バイデン大統領が辞退する前は、圧倒的にトランプ氏が優位だったが、対戦相手がハリス副大統領になり、互角の勝負になっている。
今後、3回予定されているTV討論会で、情勢は変わるだろう。トランプ氏は自分が大統領になったら、パウエル議長を解任すると言っている。
2017年にパウエル議長を指名したのはトランプ氏だった。
しかし、その後の利上げなど、彼の意向に沿わない金融政策を指導してきたのか、一転、パウエル議長を非難するようになった。
現在、トランプ氏は加熱するインフレを懸念して、FRBは利下げを行うべきでないと主張している。
仮に、トランプ氏が再選されても、FRB議長を入れ替えるのは来年早々になるはずだ。年内はパウエル議長の金融政策が続くと見込まれる。
こうした状況を考慮すると、米企業の倒産増加傾向は少なくとも、年内は変わらないと考える。
2025年は、まさに大統領選の行方次第である。
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★編集後記★
この度、株式会社クレディセイフ企業情報の代表を辞任しました。
今後は、ナレッジマネジメントジャパンの仕事に復帰します。
セミナーや与信管理実務研究会など再開しますので、よろしくお願いいたします。
☆次回は8月28日発行予定です。
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