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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収  
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2023年6月21日
 
 
━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■  総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1273(2023年6月21日号)━━━━

こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

ブリンケン米国務長官と習主席の会談が無事に行われ、米中の偶発的な衝突を避けるための両国の窓口は開かれました。

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<このメルマガの目的>

最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
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◆今週のテーマ◆

「台湾有事、あるのか?」

会談の冒頭で、習氏は「中国は米国の利益を尊重し、米国挑戦したり、取って代わろうなどとは考えていない、米国も中国の利益を尊重すべきだ」と述べた。

一方、台湾問題は完全に内政干渉だとして全く譲歩する気配は見せなかった。習氏は台湾併合を成し遂げて、歴史に名を残したいのだろう。

台湾有事を他人事のように考える日本人が多く、危機感のなさに唖然とする。

ひとたび、台湾有事が起きれば、戦場は台湾ではなく、日本になる可能性が高い。中国は、真っ先に、在日米軍基地に停留している戦闘機を巡行ミサイルで破壊しようとする。

米国のシンクタンクCSISが1月に公開した2026年の台湾有事で想定される24のシナリオでは、日本は否応なしに米中の戦争に巻き込まれ、甚大な被害をこうむると想定している。

沖縄の嘉手納基地はもちろん、山口の岩国基地、青森の三沢基地、東京の横田基地などが主な攻撃対象とされている。

戦闘機が飛び立つ前に破壊してしまうのが現在の戦争の常套手段だ。

基地周辺に在住している人にとっては死活問題である。あらかじめ、攻撃予定が分かっていれば、一時的な非難も可能だが、Jアラートのレベルでは、逃げようがない。

ある意味、最悪のシナリオといえそうだが、ウクライナ侵攻での国際社会の団結を見れば、中国も軍事侵攻には相当慎重にならざるを得ない。

より巧妙な手法で併合を目指す線が濃厚ではないかと考える。

2024年1月には、台湾総統選がある。現在の蔡政権は完全なる反中派で国民の支持も強いが、2期8年を務め、再び立候補はできない。

与党の民進党に対し、最大野党の国民党は親中派である。2000年以降は国民党、民進党が交互に政権を取ってきた。

仮に、国民党が次の政権を取ると、中国の台湾併合はより現実味を増し、武力によらない方法でなされる可能性が高い。

2016年の選挙時には、香港のデモ制圧が全世界でニュースになり、一国二制度の完全なる崩壊を目の当たりにした人々は反中派を選んだ。

しかし、8年が経過し、中国の世界に対する影響力はより強固になり、「一つの中国」に対する執念もすさまじい。

超大国と対峙するよりは、寄らば大樹の陰と考える票が増えていても不思議ではない。

台湾において、メディアやインターネットによる水面下の洗脳作戦は着実に進行している。この辺りの構図は、日本と同じである。

国民の大半が洗脳されていると気が付かないほど巧妙な手口だ。

台湾有事があるのかと問われれば、間違いなく「ある」。

問題はそれがいつのなのか、はたまた、武力による純粋な有事なのか、それとも、巧妙に仕組まれた静かなる有事なのか。

今の段階では何とも言えない。

しかし、企業としてはあるものとして、有事のコンティンジェンシープランを策定する他選択肢はない。

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★編集後記★

今月、自宅をリフォームしていて、工事音でなかなか集中できないです。
今月末には終わる予定なので、あと、少しの辛抱なのですが…。

☆次回は6月28日発行予定です。

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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
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