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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1239(2022年9月14日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
世界的な金融引き締めを受けて、世界的に倒産が増えているという記事が日経に掲載されていました。
今回はこれをテーマに取り上げます。
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<このメルマガの目的>
最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
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◆今週のテーマ◆
「大倒産時代なのか?」
「米格付け会社ムーディーズ・インベスター・サービスが物議な予測をしている。格付けが投機的等級の世界の社債のうち、デフォルト(債務不履行)に陥る割合を示す「デフォルト率」は2021年に1.7%と、08年のリーマン危機後の最低を更新した。コロナ禍に対応した各国の財政・金融面の刺激策の恩恵だ。」
(2022年9月13日付け日本経済新聞「大倒産時代」どう生きる)
さらに、最悪のシナリオだとデフォルト率は14.5%と、大恐慌以来の高水準になると記事は指摘している。
大倒産時代と題しながら、記事はなぜか、肝心の倒産件数に言及していない。社債のデフォルト率は確かに、上場企業の倒産とは関連性がある。
また、確かに倒産の多い年は上場企業の倒産も多い。直近で最も倒産が多かった2008年、日本の上場企業の倒産は戦後最多の33社となった。
それでも、大倒産時代というには、企業数で大多数を占める中小企業の動向に言及する必要がある。
2021年まで、日本の企業倒産件数は一転して減少してきた。2022年、日本の倒産件数は減少から増加に転じ始めた。過去数か月の倒産件数は前年対比を上回っている。
この傾向が続けば、2022年の倒産件数は2021年を超えることになりそうだ。
また、英国の企業倒産件数は2021年の時点で微増に転じた。2022年は2〜3割は増加しそうな勢いで増えている。
しかも、卸売り、建設、製造、サービスなど幅広い業種で倒産が増えている。
一方、米国はどうか。
2022年6月末時点での直近12ヶ月の企業倒産件数は前年対比で3割も減少した。2021年も2020年に比べて、大きく減少していたので、倒産件数はかなりの低水準である。
ご存じの通り、米国はインフレを抑えるべく金融引き締めを強化している。今年に入り、既に4回の利上げを実施しており、金利は2.25%上昇した。
もちろん、株式市場はこの影響を受けて、米国の株価は低迷している。しかし、これまでのところ、倒産件数に影響は全く出ていない。
米国に限って言えば、大倒産時代どころか、「少倒産時代」の真っただ中だ。
業界の人が言い始めた「大倒産時代」というキーワードが一人歩きし始めているのか。大倒産時代というには、まだまだ、時間がかかりそうだ。
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★編集後記★
会社でも、長期で海外出張する社員がいたり、国内出張の機会が増えたりと、少しずつ正常化に向かっているようです。
☆次回は9月21日発行予定です。
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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
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