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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収 |
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2021年12月29日
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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1207(2021年12月29日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
2021年も残すところ、あと3日となりました。
毎年恒例の「与信管理10大ニュース」で、締めくくりたいと思います。
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<このメルマガの目的>
最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
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◆今週のテーマ◆
「2021年与信管理10大ニュース」
今年一年間、本メルマガで取り上げたニュースを独断と偏見でランキングしてみたい。
10位 「アジアで進む強権政治」(2月3日号)
2月1日、ミャンマーでクーデターが起き、事実上の政府トップ、アウンサンスーチー国家顧問兼外相らが拘束。国軍が全権を掌握し、1年間の非常事態宣言が発令された。
ミャンマーの人たちはもちろん、400社を超える日本企業も対応に苦慮した一年だった。
9位 「意外に増加した中小企業の利益」(3月10日号)
財務省の法人企業統計によると、意外にも、中小企業全体の利益は大幅に増加した。2020年10〜12月期と2019年同期を比較。
大企業の経常利益は90.6%と減少しているのに、中小企業は124.5%と大きく増加。
もちろん、飲食や宿泊などいまだに改善していない業種もある。一方では、好業績を謳歌している中小企業も多いことになる。
8位 「米現金給付、NYで差し押さえ禁止」(3月31日号)
日本では法律で個人に10万円支給された特別定額給付金は差押禁止となっている。
米国は連邦ベースでは、現金給付は差押禁止の対象にはなっていない。NY州は独自に差押禁止の対象とした。
現金給付に対する日米の考え方の違いが興味深い措置だった。
7位 「高まるサイバーリスク」(5月26日号)
5月7日、米大手パイプラインがハッカー集団のサイバー攻撃を受けて運営を停止。
パイプラインの操業は13日には再開されたが、同社はハッカー集団「ダークサイド」に身代金として、440万ドル(約4億8千万円)を支払っていたことが判明。
徳島県の病院も11月に、同様のランサムウェアの攻撃を受けたが、身代金は払わなかった。
今年露見したまさに「今そこにある危機」だ。
6位「東証の上場の新区分」(6月30日、7月14日号)
2022年4月に予定されている東証の新制度では、プライム、スタンダード、グロースの3区分に再編される。
プライムの基準がかなり高く、脱落する東証一部企業が多いとみられていた。しかし、ふたを開けてみると、9割近くはプライムに残るようだ。
また、300社程度は経過措置を使ってプライムに残留する。社数が増えすぎた東証一部の整理が今回の再編の目玉だったが、骨抜きに終わりそうだ。
5位 「関西スーパーを巡る買収合戦」(11月10日、24日号)
関西スーパーを巡る買収合戦は、僅差でH2Oに軍配が上がった。しかし、敗れたオーケーは、株主総会の決議に疑義が生じたとして、裁判所に仮処分を申請。仮処分が決定。
関西スーパーは決定を不服として、異議申し立てを行ったが認められず、高裁に抗告。
大阪高裁は一転して関西スーパーの抗告を認め、オーケーが最高裁へ抗告。最高裁はオーケーの許可抗告を棄却。
12月15日、H2Oと関西スーパーは経営統合した。結局、最高裁までもつれこみ、TOBを巡る興味深い事案となった。
4位 「強化されるマネロン対策」(8月31日号)
FATF(Financial Action Task Force「金融活動作業部会」)は、第4次審査で、日本は重点フォローアップ国となった。最も低い評価の観察対象国は免れたものの、事実上の不合格となった。
NPOに関するリスクが最も評価の低いNC(不適合)となったのを始め、PEPs(Politically Exposed Person「政治的な影響力を有する人物)や、顧客のデューデリジェンスも一部不適合となった。
これを受けて、金融機関を始め日本企業のコンプライアンス体制は強化されるはずだ。
3位 「急激に進んだ円安」(4月21日、10月20日)
年初は102円だったが、現在、114年代後半で取引されている。1年間で12円超も円安になった。
輸出主導型の日本企業が多い中、輸出価格の競争力を高めるため、円安はプラスに働くと長い間、考えられてきた。
しかし、今回の円安は「悪い円安」としてこれまでと異なる様相を呈している。
円安のデメリットである輸入コストの増加、特に、原油高は幅広い業種の調達コストへの影響が懸念される。
来年は120円まで進むとの見方もあるので、注視したい。
2位 「減少し続ける主要国の倒産件数(3月3日、24日)
日米英などの主要国で、倒産件数が減少し続けている。背景にあるのは、政府の中小企業支援策だ。また、倒産手続きを抑制している国もある。
日本も手形や小切手の不渡り処分が猶予されている。
2020年がすでに低水準だったが、2021年はさらにそれを下回っている。市場の関心は一体いつ、増加に転じるかにある。
1位 「コロナ関連」(4月28日、12月1日)
11月26日、新型コロナウィルスの変異株である「オミクロン株」の感染拡大により、NYダウを始め世界の株式市場が急落。
現在も、米国では一日当たり20万人、英国、フランスでは10万人の新規感染者数が記録されている。
昨年と同じく、今年もコロナ関連が一位となった。
もはや、この状況がいつまで続くのか誰にも見通せない。変に楽観も悲観もせずに、人類はコロナと共に生きるしかない。
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★編集後記★
こうやって、毎年、10大ニュースを選ぶと、年の瀬を感じます。今年も色々なことがありました。
一年間お世話になりました。
来年もよろしくお願い申し上げます。
☆次回は1月12日発行予定です。※1月5日はお休みします。
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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634
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