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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収
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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■  総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1167(2021年2月24日号)━━━━

こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

コロナ禍による取引先の経営状況悪化の懸念から、あるいは自社の資金繰りを確保するために、企業では債権保全の動きが進んでいます。

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<このメルマガの目的>

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◆今週のテーマ◆

「多様化する債権保全策」

「中小企業の資金繰りがさらに厳しくなっている。長引くコロナ禍で赤字に陥る企業が増えており、売掛債権を現金化して手元資金を確保する動きが強まっている。債務不履行への懸念から、売掛金を保証するサービスの手数料も上昇気味だ。」(2021年2月21日付け日本経済新聞)

一般の事業会社が売掛金を保全する手法は多様化しているが、大きく次の5つに分けられる。

1.担保の取得
2.個人保証の取得
3.取引信用保険
4.ファクタリング
5.売掛保証

担保の取得はオーソドックスな債権保全策だが、基本的に取引先との力関係が影響することが多い。
金融機関やブランド力のある大手仕入先などある程度の優越的な地位がないと、ハードルが高い。

個人保証も担保と並んで、昔からある債権保全策だが、近年、政府を中心に経営者の連帯保証の取得を減らすように働きかけがある。

中小企業の経営者が連帯保証により、倒産と同時に再起不能になるのを防止するためだ。

また、実効性にも問題がある。連帯保証をしている経営者の多くは、会社の破産と同時に自己破産を申請するからだ。

こうした意味では、金融商品である保険やファクタリングが実効性、手間、費用などの観点から優位性があり、一般的に活用されている。

取引信用保険は売掛金の保険である。顧客に対してかけるのが一般的だが、仕入先の倒産に対する保険があることを前回のメルマガでお伝えしたところだ。

ファクタリングは、債権譲渡を活用した債権の買い取りである。債権譲渡を行うため、基本的には取引先や第三債務者の承諾が必要となる。

中には、初めから債権を買い取らずに、保証だけを行い、債務不履行に際して、債権を買い取る保証型のファクタリングも出てきている。

今回の記事では、ファクタリングの利用が今年に入り、1〜3割増加していると書かれている。特に、製造業や建設業が半数以上を占めるようだ。

また、近年、中小企業の間で利用が進んでいるのが、売掛保証である。売掛保証は取引信用保険と仕組みは似ているが、保険ではない。

最大の違いは、社数や期間などがフレキシブルであることだ。包括保険が主流の取引信用保険に対して、売掛保証は1社単位、1か月単位で活用できる。

こうした先の見えない時代には、こうした債権保全策を活用することも一考に値する。

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★編集後記★

2020年もはや、2か月が経過しようとしています。
今年は暖冬のせいか、春の訪れが早いのが楽しみですね。

☆次回は3月3日発行予定です。

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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634

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