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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収  
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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■  総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1192(2021年8月31日号)━━━━

こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

全世界でマネロン対策を進めるFATF(Financial Action Task Force「金融活動作業部会」)は、30日、第4次対日審査報告書を公表しました。

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◆今週のテーマ◆

「強化されるマネロン対策」

同報告書を受けた財務省は下記の談話を発表した。

「報告書では、日本につきまして、国際協力等の分野で良い結果を示しているとされ、マネロン・テロ資金供与対策の成果が上がっているとして、「重点フォローアップ国」との結論になりました。同時に、日本の対策を一層向上させるため、金融機関等に対する監督や、マネロン・テロ資金供与に係る捜査・訴追等に優先的に取り組むべきとされました。」

今回、最も低い評価の観察対象国は免れたものの、合格を意味する通常フォローアップ国ではないため、事実上の不合格となった。

通常フォローアップ国には、イギリス、イタリア、スペイン、ロシアなど8か国がある。観察対象国はアイスランドとトルコの2か国のみ。


日本も該当する重点フォローアップ国は、米国、中国、韓国、カナダ、オーストラリア、スイスなど19か国がある。

40項目に及ぶ法令等整備状況の評価では唯一、最も評価の低いNC(不適合)となったのが、NPOに関するリスクだ。

NPOがマネロンの隠れ蓑になっているリスクがあり、日本は十分な対策がほとんどされないと評価された。

一方、最も高い評価C(適合)となったのは、金融機関の守秘義務などわずか4項目。

PC(一部不適合)と評価された項目は9つあり、その一つがPEPs(Politically Exposed Person「政治的な影響力を有する人物)。

一例として、生命保険に関してBO(Beneficial Owner「実質的支配者」)がPEPsであるか判断する基準がないとされた。

また、顧客のデューデリジェンスも一部不適合となり、弁護士、会計士、税理士に関するリスクが十分に理解されていないと判断された。

また、FATFは前回の審査から日本の進捗状況が遅いとも指摘した。

政府は報告を受けて、警察庁、財務省を中心に「マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策政策会議」を設置した。

今回の報告を受けて、日本におけるコンプライアンスや与信管理の実務にも、今後、影響が出てくると推測される。

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★編集後記★

9月になっても、まだまだ、猛暑が続きますね。
読者の皆さんも、お体をご自愛ください。

☆次回は9月8日発行予定です。

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『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
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