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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収  
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2024年5月22日
 
 
━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■  総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1316(2024年5月22日号)━━━━

こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

米企業のCFOにとっても、債権回収は悩みの種のようです。

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<このメルマガの目的>

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◆今週のテーマ◆

「早期回収の戦略」

今回はCFO.comの記事”3 CFO Strategies for Getting Paid Faster”(顧客に早く支払ってもらうためのCFOの3戦略)について取り上げます。

米企業の財務の専門家にアンケートを行ったところ、支払遅延を課題に挙げる企業が多いことが分かった。これは、欧州やアジア、日本でも同じ状況であろう。

同調査によれば、請求書発行から回収までかかる日数の中央値は26日だった。上位25%の企業は16日、下位75%の企業は35日という結果が出た。

業種別でみると、金融関係は最も短く中央値15日。一方、工業製品関連は中央値で38日となった。この日数だけ見ると、米国の企業の債権回収は効率が良いと思う向きもあるかもしれない。

しかし、日本企業の請求方式と米国のそれは異なるため、単純な比較はできない。日本企業の請求方式はCycle Paymentといって、請求の締め日と支払期日で構成されている。例えば、末締めの翌月末払いというようにである。

一方、欧米の場合、締め日方式ではなく、納品などの条件が整えば、即、請求書は発行される。日本のように、締め日まで待つ必要がないので、回収日数は短くなる傾向にある。

記事で提案されている手法は下記の3つである。

1. Connect with Customers(顧客との関係維持)
2. Encourage Electronic Payment(電子的な支払いを勧める)
3. Invest in Your Collections Effort(回収活動への投資)

1. Connect with Customers(顧客との関係維持)

正しい請求先の把握と支払期日を顧客に知らせることが重要。定期的な連絡先の更新と、支払期日前に期日が近づいていることを知らせるリマインダーを送付するとよい。

2. Encourage Electronic Payment(電子的な支払いを勧める)

日本企業には理解しがたいが、米国ではひと昔前まで小切手を郵送で送付することが最も一般的な支払方法だった。
これは、手間と時間がかかるため、振り込みなどの電子送金を勧めろという意味。

3. Invest in Your Collections Effort(回収活動への投資)

厳しく顧客を督促することだけが債権回収ではない。時には、顧客の資金繰りを考慮して、リスケや分割に応じることが、長期的な顧客との関係性の維持につながる。

日本企業に最も必要なのは1番目である。海外の取引先に対して、支払期日の1週間前などにリマインダーを送ることだ。

日本と違い、支払遅延が一般的な欧米企業に対しては、期日の到来を知らせることが期日払いにつながることがある。

金融機関などのようにシステム上、自動的にメールなどが送付されるようにしておくと、人的な負担もほとんどない。

意外にこれが、期日払いの増加や支払い遅延の短縮化につながるので、ぜひ、試してほしい。

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★編集後記★

立夏を過ぎたら、一気に暑くなりましたね。

☆次回は5月29日発行予定です。 

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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634

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