|
━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1282(2023年8月30日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
米国の最新の倒産動向が発表されました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<このメルマガの目的>
最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今週のテーマ◆
「米企業倒産件数、大幅に増加」
US Bankruptcy Courts(米連邦倒産裁判所)は四半期ごとに倒産データを集計している。現時点での最新版は、2023年6月30日から直近12ヶ月の累積になる。カッコ内は前年同期。
Chapter 7 8,719(7,635)14.2%
Chapter 11 5,577(3,965)40.7%
Chapter 13 1,177(862)36.5%
その他 251(286)▲12.2%
合計 15,724(12,748)23.3%
2022年6月時点での倒産件数と比較すると、倒産件数は23%も増加した。前回、つまり2023年3月時点では、10%の増加だったので、増加率は2倍以上になった。
米国の倒産は急増したと言える。内訳をみると、Chapter 11の増加率が4割を超えておりとびぬけている。
Chapter 11(米連邦倒産法第11章)は日本の民事再生法に相当する手続きである。正確には、和議法から民事再生法に移行するときにChapter
11を参考にしたのだ。
つまり、Chapter 11は再建型の倒産手続きである。一方、日本の破産に相当するChapter 7は14%しか増加していない。
清算型の倒産より再建型の倒産が増加している理由は色々と考えられる。債務者の心理からすると、再建型を選択する理由は事業継続の意欲があるからに他ならない。
また、再建型の成否はスポンサーにあるとも言われている。再建型が多いのは、スポンサーがすでにいる、あるいは見つかる可能性が高いからだともいえる。
こう考えると、米経済の先行きについて比較的楽観的になれる。昨年から始まったFRBによる相次ぐ利上げで米の政策金利は今や、5.25%〜5.5%と22年ぶりの高水準である。
急激な利上げの煽りを受けて、3〜4月に米地銀が4行破綻した。金融機関は与信の引き締めを行っており、中小企業の資金繰りが厳しくなるのは必然だ。
それでも、FRBが利上げを続けるのは信用収縮や倒産よりも、インフレの方がリスクが高いと判断しているからだ。
倒産のこうした傾向は年後半も続き、2023年通年の米国の倒産件数は2022年に比べて大幅に増加する公算が高い。
------------------------------------------------------------------------
★編集後記★
ドラマ「VIVANT」見てますか?
久しぶりに見ごたえのある内容で、毎回ハラハラさせられます(笑)。
☆次回は9月6日発行予定です。
------------------------------------------------------------------------
◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634
●皆様の声を大募集!
このメールマガジンに関して、皆さんの声を大募集しています。感想、要望、質問などこちらまでお寄せください。seminar@kmjpn.com
※質問や感想、要望にはメルマガ誌上でお答えしますので、匿名で質問の内容を公開させていただきます。
◆本メルマガの登録・解除
まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065645.htm
登録・解除の手続きはご自分でお願いします。当メルマガでは、解除手続きの代行は行っておりません。
──────────────────────────────────
発行元:ナレッジマネジメントジャパン株式会社
http://www.kmjpn.com
発行責任者:牧野和彦
──────────────────────────────────
このメールマガジンは、『まぐまぐ』配信システムを利用しています。
──────────────────────────────────
無断転載を禁じます。
(C) Copyright 2001-2023 Knowledge Management Japan Corporation
★免責事項:
本誌の内容は新聞記事、公開情報等に基づき、当社が分析、推測したもので、事実と異なる場合もあります。また、本誌の情報から生じたいかなる不利益、損害についても、当社は一切の責務を負いません。
|
|