|
━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1315(2024年5月15日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
今回は急増する米国の企業倒産について取り上げます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<このメルマガの目的>
最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆今週のテーマ◆
「米国で急増する企業倒産」
US Bankruptcy Courtsによれば、2024年3月末時点で直近12か月の企業倒産件数は、前年同期比で何と4割も増加した。
下記が合計数とその内訳(カッコ内は前年同期の数値)。
Chapter 7 10,845件(8,162件)
Chapter 11 7,671件(4,945件)
Chapter 13 1,426件(1,107件)
その他 374件(253件)
合計 20,316件(14,467件)
Chapter 7は日本の破産に相当する清算型の手続きだが、前年同期比で33%増加。一方、Chapter 11は日本の民事再生法に相当するが、こちらは55%も増加した。
清算型より再生型が増加していることは、何を意味するのか?
まず考えられるのは、スポンサーの存在である。Chapter 11では、倒産した企業が再生するために、スポンサーが必要である。
スポンサーにしてみれば、これは慈善事業でも何でもなく純粋な投資である。分かりやすいのが、倒産した同業他社の買収である。
同業他社を買収することで、業界における知名度やシェアを一気に伸ばすことができる。しかし、好調な会社を買収するのはかなりハードルが高い。
そもそも、買収に応じない可能性が高い。しかし、相手が倒産の危機に瀕している場合、話は変わってくる。
救世主として買収先の株主や社員に喜ばれる。さらに、Chapter 11を申請してくれれば、債務を大幅に減らすこともできる。
従業員と顧客ベースはそのまま引き継げば、すぐに売り上げや利益増に貢献してくれる。業績好調な企業に取り、こうした景気調整局面は業績を拡大する大きなチャンスである。
15日に4月のCPI(米消費者物価指数)が発表される。3日に発表された雇用統計が予想外に弱かったため、CPI次第では早期利下げの期待も再び高まることになる。
米国で利下げが始まると、日米金利差の縮小予想から円高になる可能性が高い。
また、米株式市場は利下げを好感するはずだが、日本の株式市場は行き過ぎた円安是正をプラスと受け止めるか、はたまた、輸出型企業の業績への影響を懸念してマイナスと捉えるか読めない部分がある。
米国が利下げすることで、急増する企業倒産には歯止めがかかる可能性が高い。
むろん、こうした金融動向だけでなく、緊迫化する中東情勢、長引くウクライナ問題、秋に控えた米大統領選など、様々な要素が絡んでくる。
中でも、「もしトラ」などと言われるトランプ大統領の再選が、金融市場と世界経済に与える影響は甚大だが、予想しにくい側面がある。
------------------------------------------------------------------------
★編集後記★
最近、少しずつですが、セミナーや打ち合わせなど対面の機会が増えてきました。
それでも、完全にコロナ前には戻らないようです。
☆次回は5月22日発行予定です。
------------------------------------------------------------------------
◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634
●皆様の声を大募集!
このメールマガジンに関して、皆さんの声を大募集しています。感想、要望、質問などこちらまでお寄せください。seminar@kmjpn.com
※質問や感想、要望にはメルマガ誌上でお答えしますので、匿名で質問の内容を公開させていただきます。
◆本メルマガの登録・解除
まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065645.htm
登録・解除の手続きはご自分でお願いします。当メルマガでは、解除手続きの代行は行っておりません。
──────────────────────────────────
発行元:ナレッジマネジメントジャパン株式会社
http://www.kmjpn.com
発行責任者:牧野和彦
──────────────────────────────────
このメールマガジンは、『まぐまぐ』配信システムを利用しています。
──────────────────────────────────
無断転載を禁じます。
(C) Copyright 2001-2024 Knowledge Management Japan Corporation
★免責事項:
本誌の内容は新聞記事、公開情報等に基づき、当社が分析、推測したもので、事実と異なる場合もあります。また、本誌の情報から生じたいかなる不利益、損害についても、当社は一切の責務を負いません。
|
|