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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収 |
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2023年12月13日
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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1297(2023年12月13日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
経産省は、輸出禁止対象である「外国ユーザーリスト」に新たに36社を追加しました。
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<このメルマガの目的>
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◆今週のテーマ◆
「外国ユーザーリストの改正」
「経済産業省は6日、大量破壊兵器の開発や製造などの懸念がある組織や大企業を掲載した「外国ユーザーリスト」を改正した。核兵器開発を担う国家機関の中国工程物理研究所(CAEP)などを追加した。11日から適用する。軍事転用されるおそれのある民生技術の流出を防ぐ。」(2023年12月7日 日本経済新聞 朝刊)
米中貿易摩擦の影響もあり、日本の輸出規制は年々厳しくなっている。今年の6月にも許可を受けずに、工作機械を中国およびベトナムに輸出していた企業に対して、警告が発せられた。
https://www.cistec.or.jp/export/ihanjirei/ihan_data/20230630-seals.pdf
日本の輸出規制では、リスト規制、キャッチオール規制で対象品目を規制しているだけでなく、外国ユーザーリストで輸出相手の企業や組織も規制している。
今回はこの外国ユーザーリストに新たに36社が追加された。
外国ユーザーリストを見ると、その大半は北朝鮮やイランの企業だが、中国やパキスタン、ロシアなども多くの企業が名を連ねている。また、香港や台湾、UAEの企業もある。
むろん、アメリカやイギリスなど、いわゆるホワイト国であっても、輸出規制の対象である品目には事前の許可が必要となる。
西側諸国や親日、親米という観点だけで判断するのは早計だ。
記事では、米国のエンティティリストが2000社超なのに対して、日本のユーザーリストが706社に過ぎないと指摘している。
確かに、グレーな輸出先の判断を企業に委ねるよりも、リストに掲載されたほうが判断する側はやりやすい。企業の現場では、「該非判定」を担当している人の業務は年々、複雑化、広範化している。
外為法違反の事例を見ても、大企業、中小企業ともに、原因の過半数は該非判定に起因している。
●該非判定 51%
管理体制 29%
故意 11%
取引審査 5%
出荷管理 4%
(出典:「外為法違反事案分析(2021年度)」経済産業省)
その中でも、最も多いのが「判定未実施/非規制思い込み」の33%である。これを見る限り、輸出規制の重要性に対する理解の欠如に起因していると言わざるを得ない。
●判定未実施/非規制思い込み 33%
輸出管理体制の不備・形骸化 18%
判定誤り/法令解釈誤り 11%
故意 11%
外為法認識不足・知識欠如 9%
他者誤判定うのみ 7%
許可不要特例適用誤り 5%
出荷・申告時の誤り 4%
管理ルール・体制未整備 2%
(出典:「外為法違反事案分析(2021年度)」経済産業省)
また、外為法違反の処分の73%は報告書の提出だけである。悪質な違反に対する行政制裁や警告は7%に過ぎない。
ある意味では、こうした処分の寛大さも、輸出管理の重要性を十分に認識しない理由になっているのかもしれない。
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★編集後記★
知っていましたか?
12月を「春待月」とも呼ぶそうです。
明るくて前向きな言葉ですよね。
☆次回は12月20日発行予定です。
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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634
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