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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収 |
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2025年10月29日
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━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■ 総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1383(2025年10月29日号)━━━━
こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。
ここ数か月、マーケットや国際取引の上に暗雲のように垂れこめていた米中貿易摩擦が、表面的には緩和されました。
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<このメルマガの目的>
最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。
審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
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◆今週のテーマ◆
「米中貿易摩擦、緊張緩和の裏にある根本的な対立」
10月27日、米中間の通商交渉担当者は閣僚級協議を通じて「枠組み合意」に達し、市場に一時的な安堵感をもたらした。
米国側が、新たに警告していた対中100%関税措置を見送る代わりに、中国はレアアースの輸出規制強化を1年間延期するというものだ。
金融市場はこの緊張緩和を好感し、米国株式市場の主要3指数が史上最高値を更新。
日本の日経平均も史上最高値である5万円を突破した。
しかし、この合意はあくまで短期的な緊張緩和策であり、より深層にある根本的な対立は依然として手つかずのままである。
米中貿易摩擦の本質は、単なる貿易収支の問題を超え、経済システムと安全保障を巡る構造的な対立へと深化している。
トランプ政権が貿易摩擦を開始した核心的な目標の一つは、中国との貿易不均衡の是正であった。
しかし、この目標は達成には程遠い状況にある。
米国側は、中国に対し、経済の再均衡と国内消費の拡大を促してきたが、中国政府はこれらの要請を事実上無視し、少なくとも2030年まで製造業と科学技術での「自立」を経済の原動力とする方針を明確に打ち出している。
これは、米国への経済依存度を下げ、自国のサプライチェーンを強化する「持久戦」の姿勢を示唆している。
中国の対米投資は依然として厳しく制限されており、問題解決を困難にしている。
特に、レアアースについては、中国がその輸出規制を貿易交渉の「切り札」として利用している。
経済と安全保障が一体となったこの対立の構図は、短期的な合意では変わらない「根本的な構図」である。
直近の「貿易休戦」は、首脳会談を控えた一時的な緊張緩和であり、今後も分野ごとの小規模な合意が積み重ねられる可能性が高い。
しかし、中長期的には、米中対立は「新常態」として定着し、緊張と緩和が繰り返される不安定な状態が続くと見られる。
米中対立の常態化は、日本企業にとって以下のリスクと対応策を意味する。
(1)サプライチェーンの多元化
米中双方の規制強化に対応するため、生産拠点の分散や調達先の多元化が不可避となる。
(2)市場の板挟みリスク
中国市場と米国市場の双方で事業を展開する企業は、両国の規制や要求の板挟みになるリスクが高まる。
(3)技術の自立性強化
重要な技術分野において、自社の技術的な自立性を高めることが、地政学的なリスクへの対応力を向上させる。
2025年10月の米中間の「貿易休戦」は、市場に安堵感をもたらしたが、これはあくまで一時的な緊張緩和であり、米中貿易摩擦の根本的な解決には至っていない。
貿易不均衡の是正と経済安全保障を巡る技術覇権争いという二つの主要な対立軸は依然として健在であり、米中関係は今後も緊張と緩和を繰り返す「新常態」へと移行する公算が大きい。
日本企業は、この構造的な対立を前提とし、サプライチェーンの多元化や技術の自立性強化など、地政学リスクに対応した経営戦略の再構築を急ぐ必要がある。
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★編集後記★
先週は12月のような陽気でしたね。
今週に入り、ようやく秋らしい天気に戻りました。
☆次回は11月5日発行予定です。
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◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634
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