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【 海外与信管理入門 第7回 「Collection Agency」 】 |
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日本と海外の債権回収における大きな違いの一つに、Collection Agency(債権
回収代行会社)がある。
売掛金等の遅延債権を専門の会社が代行して回収する会社で、依頼者は回収で
きた場合に、回収金額に応じた成功報酬を支払うという仕組みである。
全世界では、2万社を超す債権回収代行会社があるといわれている。そのうち、
1万社は米国に存在するが、それ以外は全世界にある。
欧米諸国はもちろん、今、注目されるBRICSやアジア、南米、東欧などにも
ある。ないのは、中東、中近東、アフリカ辺りである。イスラエルや南アフリ
カはもちろんある。
日本ではご存じのとおり、弁護士法による制限があり、弁護士以外がこのよう
な業務を行うことが禁じられている。
例外として、サービサーなるものがあるが、こちらは金融機関等の貸付債権、
リース債権、割賦販売の金銭債権が中心であり、売掛金は対象外である。ただ
し、貸付金の担保の目的となった売掛金は対象となる。
ところが、これも日本独特の法律であり、海外ではこのような制限を設けてい
る国はほとんどない。
日本では、債権回収の代行と聞くと、強面の人間が威圧的な態度で脅かしなが
ら回収する様をどうしても想像してしまうが、海外では普通のビジネスとして
成立している。
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