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【 海外与信管理入門 第5回 「信用照会」 】 |
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日本にはないが、海外で一般的な商習慣にTrade Reference(信用照会)があ
る。銀行との取引内容を銀行に確認する銀行照会の企業間取引版である。
日本でも、同業者に取引状況をそれとなくヒヤリングすることはよく行われて
いる。
しかし、そのためには、同業者間での人的ネットワーク構築が欠かせない。業
界での会合や交流会などを通じて、日ごろから顔見知りになっておく必要があ
る。
ところが、海外では面識のない相手同士が、取引先の支払情報を交換すること
が常識となっている。
前回、取り上げた与信取引申請書にも、必ずといってよいほど、信用照会のた
めの欄が設けてある。一般的には、3〜5社の主要仕入先とその連絡先を記載
する。
それを元に、仕入先に連絡を取り、顧客の支払情報を入手する。取引金額はも
ちろん、支払条件やサイト、遅延の有無なども聞きだすことができる。
仕入先が情報を開示するかどうかは、法律などによる強制ではなく、あくまで
任意である。
ただし、相手に情報を提供する代わりに、こちらも情報の提供を受ける。いわ
ば、ギブアンドテイクの精神である。
仕入先から生の貴重な情報を得られるため、日本企業でも海外で取引する場合
に、こうした信用照会を行うことをお勧めしたい。
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