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【 海外与信管理入門 第38回 「外国人弁護士起用の留意点」】 |
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当然のことだが、海外で訴訟を起こす場合にカギとなるのは弁護士である。
一般的に、弁護士の質が高い日本と違い、海外ではあまり有能でない弁護士もいる。
基本的に債権回収の訴訟は、勝訴の可能性が高いと言われている。
債権があり未払いであることが証明できれば、比較的反論の余地が少ないと考えられるからだ。
それでも、債務者側に有能な弁護士がつけば、敗訴することもある。
こうした点では、コミュニケーションが大切である。
コミュニケーションを行う上では、英語力も大切だが、より重要なのが
分からないことや疑問点をそのままにしておかないことだ。
文化や考え方の違いによる点が大きいと思うが、依頼者に不利な点や
敗訴の可能性に関することでも、聞かれなければ答えないという姿勢の
弁護士が海外にはいる。
また、委任際しては、Power of Attorney(委任状)に署名するのが一般的だが、
その中で委任の範囲を明記することも大切だ。白紙の委任状ではリスクが高すぎる。
こうした点では、自社の顧問弁護士を通じて提携先の海外の弁護士を
紹介してもらったり、国際的に展開している大手弁護士法人を活用する方が
得策であると言える。
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