新規取引に際しては、必ず相手の会社を調べましょう。取引する金額によって、
調査にかけ るお金をも違いますので、いくつかの調査方法を併用すると良いでしょう。
(1)インターネットで相手のホームページを調べる(無料)
(2)インターネット経由で相手の会社の商業登記簿を取得する(1,000円)
(3)信用調査会社から信用調査レポートの簡易版を取得する(1,200円〜)
(4)信用調査会社から信用調査レポート(フル・レポート)を取得する(15,000円〜)
(5)自社で取引先を分析する(無料)
下に行くほど、お金も時間もかかる調査方法です。大企業になると、大手の調査会社2社
から調査レポートを取得して、なおかつ社内で独自に分析をするところがほとんどです。
倒産確率を用いた信用分析が、現在の与信管理のトレンドです。
しかし、個人事業主や中小企業の経営者にはそこまで時間と費用をかける余裕はないで
しょう。その場合は、最低でも(2)か(3)、できれば(2)と(3)の両方を行うことをお薦めし
ます。
商品やサービス、価格にもよりますが、法人取引であれば1,000〜2,000円程度の調査費
用は経費として充分かけられるはずです。それでは、利益も出ないというようでは、逆に商
材としてふさわしくないという冷静な判断も経営者には必要です。
◆登記簿の取得法
取引先の商業登記簿を取得するのは、与信管理の基本中の基本です。以前は、誰かが
所轄の登記所までわざわざ出向かねばならず、非常に手間と時間のかかる仕事でした。
しかも、登記所は概して駅から遠いところにあります。
私が以前にいた会社では司法書士にまとめて頼んでいました。郵送での申し込みもでき
るのですが、時間がかかりすぎるのが難点でした。
ところが2000年9月より、インターネット経由で登記情報が取得できるようになり、情報収
集が非常に楽になりました。現在、日本全国で473庁の登記所(平成16年11月8日現在)
がこのサービスを提供しており、順次拡大していく予定となっています。
登記情報提供サービス
http://www1.touki.or.jp/
法人も個人も事前登録が必要となっていますが、最近、事前登録なしでもクレジットカー
ドによる決済で利用できるようになり、急いでいる場合などは便利です。登録を申請してか
らID・PWが郵送されるのに1〜2週間かかります。
登録料は、法人が740円、個人が300円、国または地方公共団体が560円となっています。
法人の場合は、最大100IDまで登録できるので、支社や支店、事業部単位でも利用でき
ます。
利用料金は、商業・法人登記、不動産登記の全部事項請求が1件950円となっています。
登記所で取ると1000円ですから、インターネットのほうが50円もお得です。
あなたも早速、気になる取引先の登記簿をチェックして見ましょう。 |