2006年06月21日
架空売上13億円の動機
ミキモトの本店が、2000年8月~2004年8月の5期にわたり、架空売り上げ13億円を計上し、粉飾決算を行っていたことが判明した。
同社は、架空売り上げに関与していた本店社員30名の減給、管理責任を問い取締役13名の減俸を行っている。
同社の内部調査で粉飾が判明した形となったが、架空売り上げ計上の動機は店舗別の販売目標の達成だったと見られる。
2006年06月09日
ペイントハウス、上場廃止
ジャスダックは8日、2期連続債務超過が確定したペイントハウスを7月9日付けで上場廃止にすると発表した。
ペイントハウスはジャスダックの措置を不服として、最高裁まで争う姿勢を見せていたが、最高裁は7日に同社の特別抗告を棄却した。
また、証券取引等監視委員会が金融庁に対して勧告した有価証券報告書の訂正命令については、ペイントハウスは東京地裁に訂正命令の仮差し止めを申し立てていたが、東京地裁は8日にこれを却下した。
この2つの決定を受けて、ペイントハウスは同日、関東財務局に訂正した有価証券報告書を提出し、2期連続の債務超過と有価証券報告書の虚偽記載が確定した。
2006年06月07日
監査法人と粉飾決算
専門誌『企業診断』11月号でカネボウ問題を執筆した著者が、カネボウに関する財務分析、営業権(ブランド資産)、監査(トバシ、繰延税金資産の評価)、株主訴訟と監査法人の支払能力などを、過去の有価証券報告書をもとに分析。
さらに中央青山監査法人が本来、吟味すべきだったリスクとは何だったのか、年鑑などの資料を分析して検討。カネボウ問題と、エンロン、ワールドコム、山一證券、山陽特殊鋼などの事例との相違点を整理する。
2006年05月10日
中央青山監査法人、2ヶ月の業務停止命令
金融庁は10日、カネボウの粉飾事件に関連して、中央青山監査法人に対して
業務停止命令を出したと発表した。
いわゆる四大監査法人に対して業務停止命令が発動されるのは、今回が初めて
のケース。
停止される業務は上場企業や大企業に対する法定監査や、新規契約の締結など
で、停止期間は7月1日から2ヶ月間。
ただし、金融庁は4月、5月決算の企業は今回の業務停止の対象から除外する
ことも同時に発表している。株式市場などの混乱を回避するためと見られまる。
長期にわたる業務停止により、中央青山のブランドが失墜するだけではなく、
監査先の2000社超の企業が影響を受ける可能性がある。
株価や自社の信用への影響を懸念し、他の監査法人に乗り換える顧客も出てく
るものと見られ、監査法人の屋台骨まで揺るがしかねない。
今回のニュースを知り、エンロンの粉飾事件に絡み、瓦解したアーサーアンダ
ーセンを連想した人も多かったのではないだろうか。
何らかの処分はあるとは予想していたが、ここまで厳しいものになるとは想定外だった。最近の金融庁は本当にアグレッシブだ。
2006年05月09日
監査法人に対する業務停止命令
5月9日付の日経新聞の夕刊によれば、金融庁は、カネボウの粉飾事件に関連して、中央青山監査法人に対して7月から2ヶ月間、上場企業に対する監査業務を停止させる方向で検討中。
金融庁は週内にも結論を出す模様。
2006年04月27日
粉飾決算と強度偽装
耐震偽装問題で渦中にある木村建設だが、偽装していたのは強度だけではなく、
決算も粉飾していたことが判明した。
債務超過を回避するために、過去数年間にわたり数億円規模の利益の水増しを
行っていたと同社社長は認めた。
債務超過では、建設業の許認可を更新できないため、粉飾した決算書を監督官庁
に提出していた。
粉飾決算が先か、強度の偽装が先か分からないが、遵法意識の低い経営者であったことには変わりはない。
企業の不祥事の増加から、経営者の誠実さを定性分析のポイントにあげる担当者
が最近増えている。
2006年03月28日
粉飾決算に有罪判決
カネボウの巨額粉飾決算事件に関する判決が東京地裁で27日下された。
有価証券報告書の虚偽記載で証券取引法違反に問われていたの帆足元社長と宮原元副社長の両名を有罪とし、懲役2年、懲役2年6ヶ月を言い渡したが、両名とも3年の執行猶予がついた。
裁判長は投資家を欺いた両名の犯行を厳しく指弾する一方で、「昭和50年代から不良在庫が資産として計上され続けており、両被告が経営改革に尽力したことも否定できない」などとして、粉飾が両名が経営陣に就任する前から組織的に行われた点を考慮して、執行猶予付きとした。
また、同社の会計監査を担当していた中央青山監査法人の佐藤会計士の粉飾における共謀も認めた。同士に対する公判は30日に開かれる。
2006年02月24日
粉飾決算容疑、ライブドア幹部ら再逮捕
東京地検は、ライブドアの掘江前社長らを粉飾決算の容疑で再逮捕した。粉飾総額は53億円で、グループ会社との資本取引をライブドア本体の売上に計上した疑いなどがもたれている。
また、同社の熊谷代表取締役も逮捕され、代表取締役として山崎氏の就任が発表された。平松社長は続投し同社の再建にあたる。
粉飾決算が事実となると、ライブドアおよびライブドアマーケティングの上場廃止も時間の問題になってきた。しかし、東証も22万人の株主への影響を意識してか、慎重な対応を迫られている。
堀江メールに関する民主党の対応にはあきれる。信憑性の薄いエビデンスだけで、国会の場で討論すべきことなのだろうか?
年明けから、建築偽装問題、牛肉の輸入再開失敗、ライブドア事件と形勢が悪かった小泉政権だが、今回のメール問題で、すっかり民主党と形勢が逆転したかのようだ。
2006年01月25日
ライブドア本体の粉飾疑惑の立件
読売新聞の報道によれば、元ライブドア取締役、宮内氏は、東京地検特捜部の取調べに対して、「『粉飾だ』と言われれば、税理士として粉飾と認めざるを得ない」と供述した。また、堀江元社長の関与についても大筋認めた。
ライブドア本体の2004年9月期決算において、複数のグループ会社の利益を付け替えることで、10億円程度の経常赤字から14億円の経常黒字に粉飾させた疑いがもたれている。
一方、堀江元社長は、取調べに対して黙秘を貫き、供述書への署名も拒否し続けている様子。
ライブドアは、24日夜、堀江社長の退任、宮内取締役の退任、子会社「弥生」の社長である平松氏の社長就任、熊谷取締役の代表取締役就任を発表し、新体制で会社の再生を開始した。
平松氏は、弥生を米企業Intuitから独立させた立役者であり、経営手腕に対する評価も高い、60歳と言う年齢を考えても、平均年齢の若い同グループにおいて、適切な人事だったと推察される。
2006年01月24日
ライブドア堀江社長、逮捕
予想外のスピードであった。やはり、検察は東証の取引全面停止など金融システムへの影響を懸念したようだった。
東証まで停止させて、立件に失敗すれば検察の面目は丸つぶれである。
東京地検特捜部は23日夜、堀江貴文ライブドア社長、宮内亮治同CFO、岡本文人ライブドアマーケティング社長、中村長也ライブドアファイナンス社長の4人を証券取引法違反の疑いで逮捕した。
同社には粉飾決算の疑いがもたれているが、今回逮捕となった容疑は、マネーライフ者の買収に関する風説の流布と偽計取引である。
粉飾決算の容疑は引き続き捜査が進められる。
逮捕の発表を受けて、東証は同社を監理ポストに割り当てた。今後の進展状況により、同社の上場廃止が決まる。上場廃止の可能性はきわめて高いといわざるを得ない。ただし、個人投資家保護の観点からは特別な配慮がされるかもしれない。
また、提携先であるフジTVは提携の解消だけではなく、ライブドアに対して、株価下落による損害賠償を求めていく考えを示した。
また、フジテレビからの出資金を1,470億円により、同社の連結ベースでの現預金は948億円にも上るが、有利子負債は86億円に過ぎない。こうした資産価値に目をつけて、買収を検討するファンドや外資なども登場する可能性が高い。
2006年01月19日
粉飾決算の手口~ライブドア問題の報道を元に
1月19日付日経新聞、一面および三面の記事によれば、自社株の売却益を資産ではなく利上げに計上し、更には、ライブドアの粉飾手口は買収企業の利益を買収前に吸い上げる形で売上の水増しを行っていた疑いがある。
記事を元に粉飾の手口を整理してみよう。
(1)株式交換名目で発行した自社の新規株式の売却益を売上に計上(自社株の売却益は本来資産に計上される)
(2)消費者金融ロイヤル信販から買収前に「コンサルティング料」として数10億円を支払わせ、同額を売上に計上
(3)キューズ・ネットから「広告費」として、ライブドアマーケティング(旧バリュークリックジャパン)に支払わせ、売り上げを1億円水増し
当初の報道では、2004年9月期のライブドア単体の経常赤字10億円のところを経常黒字14億円に、つまり、24億円の売上の水増ししていたとされていた。
しかし、今回の記事によると、2004年9月期の連結経常利益約50億円、2005年9月期の連結経常利益約100億円の「相当部分」が株売却益による水増しとなっている。
(1)については、自社株の売却は子会社、投資事業組合を介して複雑な取引で行われており、現段階で粉飾の可能性がどの程度あるのか、分からない。
(2)については、コンサル費用自体を受け取ることは問題ではない。問題は、金額と業務内容の妥当性である。数十億円に上るコンサル業務をライブドアがロイヤル信販に対して行っていたかが焦点になる。
(3)については、ライブドアは広告収入がかなりあるため、1億円程度の広告料は全く問題ないのではないか。顧客をたまたま買収しただけと言うシナリオが成り立つのではないか。ここでも、広告を実際に行っていたか、その金額の妥当性が問われる。
以上、記事に基づく推測のため、正確性にかけると思われるが現状明らかになっている部分を整理した。
2006年01月17日
粉飾決算と風説の流布、偽計取引、ライブドア強制捜査
東京地検特捜部は16日夜、証券取引法違反の疑いで、ライブドアの本社および堀江社長の自宅を強制捜査した。
容疑は、偽計取引(株式交換の偽装)風説の流布(粉飾決算)である。
各メディアの記事を総合すると、ライブドアマーケティング(元バリュークリックジャパン)が、マネーライフ社を買収すると2004年10月に発表したが、実際は、その時点でライブドアは投資ファンドを通じで、マネー社を子会社化していた。この事実を隠した上で、株式交換を偽装した疑いがもたれている。
偽計取引については、どうやらライブドア本体の幹部3人が主導していた模様。東京地検は、堀江貴文社長、宮内亮治取締役、岡本文人取締役の3人から事情聴取を行う予定。
また、ライブドアマーケティングは、2004年第3四半期の決算短信の発表時に、売上の水増しなどの会計操作を行った疑いがもたれている。
粉飾の手口は、ライブドアの別の子会社の預金1億円をライブドアマーケティングの売上に付け替え、赤字決算を黒字に見せた。
これにより、同社の2004年1~9月の売上高は、7億5900万円、経常利益を7200万円となっていた。
粉飾の指示は、ライブドア本体がメールで指示を出していたとのこと。
17日朝から、同社の株には2億5千万を超える大量の売り注文が出され、気配値でストップ安まで下げた。
ライブドア問題で市場全体が下げて、日経平均は前日終値比462円08銭安の1万5805円95銭で取引を終え、昨年12月27日以来初めて1万6000円を割りこんだ。
2005年12月16日
なぜ、監査法人は粉飾決算を見抜けないのか?
専門誌『企業診断』11月号でカネボウ問題を執筆した著者が、カネボウに関する財務分析、営業権(ブランド資産)、監査(トバシ、繰延税金資産の評価)、株主訴訟と監査法人の支払能力などを、過去の有価証券報告書をもとに分析します。
さらに中央青山監査法人が本来、吟味すべきだったリスクとは何だったのか、年鑑などの資料を分析して検討します。カネボウ問題と、エンロン、ワールドコム、山一證券、山陽特殊鋼などの事例との相違点を整理します。
2005年10月03日
中央青山監査法人、粉飾関与の公認会計士を実質除名に
東京地検特捜部は3日、中央青山監査法人所属の公認会計士3名を証券取引法違反の罪で起訴した。
これを受け、中央青山監査法人では、起訴された3名の公認会計士に辞職を求め、実質上の除名処分とした。
3名の会計士と起訴猶予となった1名の会計士から、既に辞任届けを受理している。
一般企業の懲戒免職に相当する「除名処分」は、公認会計士が出資者である監査法人では手続きに時間がかかるため、辞職を求めることとした。
今回逮捕された会計士らは、2002年3月期のカネボウの決算で、カネボウの旧経営陣から「本来の決算は赤字だが、このままだと上場廃止になるので黒字決算にしたい」との経営陣の申し出を受け入れ、「黒字額は1ケタにしておいてください」と述べたという。
カネボウは2003年、819億円の債務超過のところを9億2600万円の資産超過、2004年には、806億円の債務超過を5億200万円の資産超過と有価証券報告書に記載していた。
公認会計士は粉飾決算を知りながら、適正意見の監査報告書を出していた。
今回の不祥事により、当時、同監査法人のトップだった上野相談役は辞任するが、現在の奥山理事長は、今年5月に理事長に就任したため、6ヶ月の報酬を50%カットするのみで現職にとどまる見通し。
また、理事長を除く理事10名全員が本日付で理事を辞職した。理事長をのぞく理事全員が辞職することで、今回の問題に対する監査法人としての姿勢を示すと見られる。
2005年09月28日
東京地検、中央青山の立件見送り
東京地検特捜部は、カネボウ粉飾決算に絡む会計士の粉飾加担の容疑について、法人としての中央青山監査法人の立件を見送った。
日経新聞が9月27日付けの夕刊1面で報じた。
東京地検は、担当会計士の不正行為を、中央青山監査法人が社内調査で見破るのは困難だったと判断したことになる。
今後は、金融庁が法人としての中央青山監査法人に行政処分を下すかどうかに焦点が移る。
一方、カネボウの監査を担当していた公認会計士は、逮捕された時点では容疑を全て否認していたが、一転、4人全てが「虚偽記載になると分かっていながら適正意見を出した」と容疑を認めた。
2005年09月23日
マザーズ上場のノース、監理ポスト入り
東京証券取引所は、半導体技術開発会社『ノース』を9月22日付で監理ポストに割り当てると発表した。
同社は、2004年9月期の決算において、本来、売上に計上すべきでない取引についても売上を計上していたとして、過年度の有価証券報告書等について速やかに訂正を行う旨の開示を行った。
東証は、監理ポスト及び整理ポストに関する規則第7条第1号a(j)(上場会社が株券上場廃止基準第2条の2第1項第5号(虚偽記載)に該当すると認められると判断した。
今後の推移及び審査の結果いかんによっては、ノースは上場廃止となる可能性もある。
詳細は分からないが、一種の粉飾決算である可能性が高い。最近、新興企業の粉飾決算が多いのは、上場審査基準に問題があるのではないか。
2005年09月14日
中央青山監査法人の公認会計士4人逮捕
カネボウの粉飾決算事件に関連して、監査を担当していた中央青山監査法人の会計士4人が、証券取引法違反の容疑で逮捕された。
逮捕されたのは、中央青山監査法人の代表社員や社員など大御所の先生である。4人はいずれも容疑を否定している。
また、中央青山監査法人の奥山理事長や前理事長宅も東京地検特捜部に家宅捜索されている。
4容疑者は、カネボウの財務状況を正しく把握しているにもかかわらず、子会社の「連結外し」などのアドバイスを行っていたなどが、カネボウ側の打ち合わせメモなどから分かっている。
4人の刑事罰が確定すれば、同監査法人への業務停止などの処分の可能性もある。
同監査法人は、足利銀行の経営不振に絡み違法配当に加担していたとして、足利銀行からも提訴されている。
日本では、アーサーアンダーセンのような監査法人自体の廃業はありえないだろうが、大変なイメージダウンになるのは避けられない。
他の4大会計事務所も、まさに内部管理統制を強化する必要があると同時に、千載一遇のチャンス到来でもある。
2005年09月07日
ヤオハン、山一の担当会計士、一斉処分へ
日経新聞によれば、日本公認会計士協会は、山一証券やヤオハン
ジャパンを監査していた担当の公認会計士の一斉処分する。
こうした会計士は、破たん企業の粉飾決算を見逃していた可能性
があり問題となっていた。
公認会計士の一斉処分は初めてだが、協会では公認会計士のモラル
を向上させるために抜本的な処分を実施する。
会社法の施行に伴う会計参与の新設といい、会計士の監査責任が今
まで以上に問われる時代になってきた。
2005年08月01日
カネボウ元社長、粉飾で逮捕
東京地検特捜部は7月29日、産業再生機構の下で再建中のカネボウの
元社長、元役員3名を証券取引法違反の疑いで逮捕した。
創業110年以上の歴史を持つ老舗企業であるカネボウは、5年間で2150
億円ものを粉飾を行っており、3名がその主導的な役割を担っていたと
東京地検は見ている。
実質的には、独裁的であった帆足元社長と旧さくら銀行から派遣されて
いた、宮原元常務の二人三脚で粉飾が行われていた模様だ。