« 2006年05月 | メイン | 2006年07月 »

2006年06月29日

移転価格税制のリスク

武田薬品工業は、大阪国税局の税務調査で移転価格税制により1223億円の申告漏れを指摘されたと発表した。

対象は2000年3月期~2005年3月期の6年間で、追徴税額は570億円にも上る。移転価格税制による申告漏れでは過去最高額となる。

同社は、追徴税額を納付するものの、国税庁に異議を申し立てるが、処分取り消しが認められなければ、税務訴訟も辞さずに、徹底抗戦する構えを見せている。

最近では、京セラ、ソニー、TDKなどが数10億~100億円単位で追徴課税されており、国際展開を行う日本企業の間では、移転価格税制が経営上の大きなリスクになっている。

投稿者 Makino : 18:39 | コメント (0)

2006年06月26日

与信限度額の設定

今までは、過去の取引実績をベースに与信限度額を設定する企業がほとんどだった。

しかし、現在ほど、与信管理に客観性が求められている時代はない。したがって、与信限度額の算出にも客観的な根拠が必要である。

与信限度額設定ワークショップ

投稿者 Makino : 19:52 | コメント (0)

2006年06月23日

金融庁の保険会社に対する厳重な行政処分

金融庁は21日、三井住友海上火災保険が、幅広い保険商品で不当な保険金の不払いを行っていたとして、新規の損害保険契約の販売を全店舗で2週間にわたり停止とした。

更には、第3分野の保険の新規契約を7月10日から無期限で停止、新商品の開発、販売認可も22日から1年間停止するなど、保険会社に対する行政処分としては前例のない厳しい内容となった。

同社は2005年秋、社内調査で27,000件、19億円分の不適切な保険金不払いがあったと発表したが、その後の金融庁の検査で、新たに17,000件、7億円分の不当な不払いが判明していた。

投稿者 Makino : 17:16 | コメント (0)

2006年06月21日

架空売上13億円の動機

ミキモトの本店が、2000年8月~2004年8月の5期にわたり、架空売り上げ13億円を計上し、粉飾決算を行っていたことが判明した。

同社は、架空売り上げに関与していた本店社員30名の減給、管理責任を問い取締役13名の減俸を行っている。

同社の内部調査で粉飾が判明した形となったが、架空売り上げ計上の動機は店舗別の販売目標の達成だったと見られる。

投稿者 Makino : 16:24 | コメント (0)

2006年06月20日

自治体の破たん

北海道夕張市は20日、過大な負債により市の財政が破たんする可能性があるため、地方財政再建促進特別措置法に基づく財政再建団体の申請をすることを正式に表明した。

夕張市の抱える実質的な負債は500億円にも上り、市の一般会計予算110億円の約5倍にもなる。

国が夕張市を財政再建団体に指定すれば、今後市は国の管理下で再建を進めていくことになる。

自治体の破たんは、1992年の福岡県赤池町以来。市では、1977年の三重県上野市以来29年ぶりになる。

投稿者 Makino : 13:58 | コメント (0)

2006年06月19日

上場企業の財務報告の信頼性

6月17日付の日経新聞によると、金融庁は証券取引等監視委員会の立ち入り検査の対象と権限を大幅に拡大する。

既に成立した金融商品取引法の中で、立ち入り検査の対象に利害関係のある第三者の「参考人」が追加されていた。

この参考人には、銀行、大口の取引先、監査法人、弁護士などが含まれると考えられる。金融庁は参考人に対しても、必要に応じて報告命令を出すことができ、拒否すれば科料や懲役の対象となる。

こうした措置により、上場企業の情報開示の信頼性を担保できると金融庁は見ている。新規定は、7月4日から適用される予定。

投稿者 Makino : 17:11 | コメント (0)

2006年06月15日

電子債権市場を管理する第三者機関

6月14日付日経新聞によれば、金融庁は「電子債権市場」の創設にあわせて、債権に関する金額や権利関係を一元的に管理する第三者機関の設置を検討している。

電子債権については、別途法務省が法制審議会を開き、法制度の準備を進めている。金融庁は、決済インフラの面から債権の権利者、金額、支払期日など債権情報を管理する第三者機関「電子債権管理機関」を設置することで、二重譲渡などのトラブルを防止できると見ている。

投稿者 Makino : 13:37 | コメント (0)

2006年06月13日

中国の不良債権問題

Financial Timesや、その他英字紙の報道によれば、世界的な会計事務所であるEarnst & Youngは、自社の調査レポートで中国の金融機関の不良債権が9110億ドルにも上ると記載したことが誤りであることを認め、謝罪すると共に、レポートを撤回した。

中国の銀行監督局の公式発表は1330億ドルに過ぎない。実に、E&Yの資産とは7倍近い差がある。中国人民銀行は、同社のレポートが事実無根であるとして激しく反論していた。

投稿者 Makino : 18:04 | コメント (0)

2006年06月12日

日本企業最大のMBO、すかいらーく

東証一部上場のすかいらーくは、経営陣によるMBOで株式を非公開にすると8日、正式に発表した。昨年のワールド、ポッカに続き3件目の上場企業のMBO。

買収総額は2700億円にも上り、日本では史上最大のMBO案件となる。外食産業自体の成長路線が見えないなか、大胆な経営改革を行うには、短期的な視点で判断する株式公開は不利と判断した。

すかいらーくを始め、村上ファンドとライブドアが日本企業の経営陣に与えた影響は甚大である。

面白いことに、米国でも上場企業の非公開化は進んでいるが、こちらは煩雑なSOX法の登場が直接の動機となっている。SOX法が要求する内部統制を始め、上場維持コストに株式公開の利益が見合わないというわけだ。

投稿者 Makino : 18:18 | コメント (0)

2006年06月09日

ペイントハウス、上場廃止

ジャスダックは8日、2期連続債務超過が確定したペイントハウスを7月9日付けで上場廃止にすると発表した。

ペイントハウスはジャスダックの措置を不服として、最高裁まで争う姿勢を見せていたが、最高裁は7日に同社の特別抗告を棄却した。

また、証券取引等監視委員会が金融庁に対して勧告した有価証券報告書の訂正命令については、ペイントハウスは東京地裁に訂正命令の仮差し止めを申し立てていたが、東京地裁は8日にこれを却下した。

同社のプレスリリース

この2つの決定を受けて、ペイントハウスは同日、関東財務局に訂正した有価証券報告書を提出し、2期連続の債務超過と有価証券報告書の虚偽記載が確定した。


投稿者 Makino : 17:31 | コメント (0)

2006年06月08日

金融商品取引法成立の影響

金融商品取引法が7日、参議院において賛成多数で可決され成立した。緊急性の高い法案から順次施行されていく。

同法案は、投資ファンドに対する規制を強化した点が特徴。規制の対象外で法の抜け穴となりがちだった任意組合や匿名組合も、今後は各当局に登録・届出が必要になり、実態が把握しやすくなる。

一方、罰則も強化される。西武鉄道やライブドア事件で問題となった、風説の流布や有価証券報告書の虚偽記載に対する懲役の上限が、最長5年から10年に倍増される。

また、日本版SOX法ともいわれる同法では、上場企業に対して四半期業績の開示が義務付けられる他、内部統制の整備も求められる。

投稿者 Makino : 10:45 | コメント (0)

2006年06月07日

監査法人と粉飾決算

専門誌『企業診断』11月号でカネボウ問題を執筆した著者が、カネボウに関する財務分析、営業権(ブランド資産)、監査(トバシ、繰延税金資産の評価)、株主訴訟と監査法人の支払能力などを、過去の有価証券報告書をもとに分析。

さらに中央青山監査法人が本来、吟味すべきだったリスクとは何だったのか、年鑑などの資料を分析して検討。カネボウ問題と、エンロン、ワールドコム、山一證券、山陽特殊鋼などの事例との相違点を整理する。

なぜ、監査法人は粉飾を見抜けないのか?

投稿者 Makino : 17:42 | コメント (0)

2006年06月06日

商工中金、輸入ワインに担保設定

商工中金は5月31日、東京のワイン輸入業者に対する融資の担保として、輸入ワインに担保を設定したと発表した。極度額は5千万円。

プレスリリース

輸入ワインは前払いでの決済が主流で、輸入業者の資金負担が重い。一方、ワインの流通価格は安定しており、資産価値があると判断した。

2005年より公示制度が確立した動産担保を活用した新型の融資である。

更に、興味深いのは商工中金が設定したCovenants(契約遵守条項)である。一般的な財務制限条項ではなく、債務者の業況や在庫の報告について義務を貸した点。

一般的には、自己資本比率、流動比率の悪化などで発動される条項だが、今回の融資では、報告義務を怠ると経営者は本債務の連帯保証を負うことになる。

投稿者 Makino : 17:38 | コメント (0)

2006年06月05日

投資のプロが犯した分かりやすい過ち

東京地検特捜部は5日、証券取引法違反の容疑で村上ファンドの代表である村上
世彰氏を逮捕。同時に、同ファンド事務所及び幹部の自宅に強制捜査した。

村上代表はインサイダー取引への関与を、「買いを止めなかったことは、インサイダー取引と言われれば、そうかもしれない」と容疑をあっさりと認めた。

物言う株主として、日本企業の経営の在り方に大きな疑問を投げかけてきた、村上氏。仮に、インサイダー取引で逮捕となれば、結局はただの収益狙いで短期投資を行い、株価を吊り上げていただけと非難されても仕方ない。

プロ中のプロが犯した過ちにしては、明らか過ぎるインサイダー取引ではないだろうか。

投稿者 Makino : 15:10 | コメント (0)