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2005年11月18日

包括利益と純利益

国際会計基準(IAS)は、日本企業にとって懸念事項であった包括利益について、現行のPL上の純利益との並列表記を容認することとした。

包括利益とは純利益に、為替差損益、株式・不動産などの含み損益、金融商品の時価評価損益を加えたものである。

IASは長期的には、収益指標として包括利益に一本化する方針は変えておらず、今回の決定は移行措置的な位置づけのようだ。

しかし、企業分析を行う立場からすると、本業による利益が分かりにくい包括利益の導入は歓迎できない。

確かに、IASの主張するように包括利益では資産の健全性が加味されるし、人為的な操作も難しい一面はある。

しかし、日本企業のように、通貨動向により大きく為替損益がぶれる企業の包括利益は、円安では利益が大幅に上乗せされ、円高では逆に大幅に縮小される可能性が高い。

昨今では、デリバティブを使って為替予約が普及しているものの、為替動向は、一企業の範疇を大きく超えており、この包括利益を企業の実力として評価するのには無理がある。

投稿者 Makino : 2005年11月18日 16:13

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